大変ご無沙汰しており申しわけありません。
4/12、佐賀県の保育所で、三輪睦雄先生の「どの子も天まで伸びる」という題の講演があり、聴講した者がまとめましたのを、お伝えします。
38年間現場で子どもと接していきたいと思って小学校教師をしていた。現在は横浜中央相談所に非常勤講師として中学生、高校生に勉強を教えに行っている。
相談所は3歳から18歳までの(児童虐待、ネグレスト、非行)子ども達を一時預かりとしている施設。
長く教員をしていて、自分の授業は受けてくれるものだとばかり思っていたが、彼らには通用しない。そんな子ども達に助けられながら自分は育てられているとの実感を強く感じている。
子育てにも共通することとして「み・は・ほ」の精神が大事です。
み・みとめる。は・はげます。ほ・ほめる。どんな子も一人ひとり大切に育てたい。
ついつい子どもを追い立てていないだろうか。
子どものいいところより、悪いところの方が目に付く親が多い実情。非行をした子が暴れて何とかしてと言われて、その子と向かい合ったとき、自分のいいところを10箇所書けたら許してやるといったら、びっくりした顔をした。
保護所にいる子どもは圧倒的に叱られて育ってきたか、問題を抱えている子どもたち。10箇所書き終わった頃に、子どもの目が輝いてきた。
教師として子どもと関わっていく中で、2つの柱を考えながら授業をしてきた。頭(わかりやすく楽しい授業)とココロ(優しい子、思いやりのある子にしたい)、を考えて子どもたちと接してきた。
孔子が人間を育てることでだいじなことは?の問いかけに敬(人を思いやる心)と答えたそうだ。
友と遊び、体験しながら優しさが身についていく。それを育てるのが言葉で、絵本の読み聞かせが、大切になってくる。いろんなことをしたいだろうが、抱きしめて、夜は絵本を読んで欲しい。つまり、わが子を丸ごと受け止めて欲しい。子どもが幼稚園、保育園時代は積極的に教えることはないが、質問されたら、答えられる親であって欲しい。
したい、知りたい、と思ったらぐんぐん伸びるのが子どもだから。実践を通して、どの子も天まで伸びると結論を見た。今の子供たちは発展途上人で、人間は学びながら成長していく。つまり人間は2つの特徴をもって生まれてくる。
○ 生理的早産・・人間の子どもは唯一未熟のまま生まれてくる。這って立ち上がっていく過程が大事、ゆっくり、じっくり育てて欲しい。
○ 思春期・・その間に反抗期も通り、成長するのに20年かかる。
幼児期の特徴は言語で、この時期言葉のシャワーを浴びせることが大事である、と多くの方が言っている。
子どもの感性を育ててあげて欲しい、その媒体として絵本を読んで欲しい。造形活動も育てたい。おもちゃにも主食と副食があることを知って欲しい。日本はアニメのグッズが売り出されて、親はそれらを子どもに与えているが、子どもが儲けの対象になっているのを、なんとも思わない国だと思う。
子育ては、金かけないで、愛かけて・と言われている。かこさとし作。
「人間」という絵本は、かこさんが17年かけて人間のことを詳しく書いた絵本だ。その本の中で、かこさんは人間は文化芸術を発展させた、と言っている。科学的に成長するのに20年かかる我が子を、信じて待てる親になって欲しい。
こどものこころの5つの特徴
○ 積極的存在・・何かをしたくて、仕方ない。おとなしくしている子は本来の人間の姿でない。大人にとって、いい子とは?
○ 未来に向かって生きている。
○ 自信家である。
○ 仲間を求めずにいられない。
○ 個性的存在。
大人が気をつけたいこと
○ 反省ばかりさせない。指示命令、脅迫・脅し型、尋問・質問、侮辱、侮り型(子どもは大人が思っている以上に自尊心を持っている)説教型。
大人の役割としては
○ あたたかい過程と家族・オリジナルを大切に・父親、母親の役割。
○ 遊び・遊びは成長の糧である。動くことで身体と運動能力が上がる。
仲良く遊ぶことで、社会性が身につく。我慢をすることで、我がままがいけない、と理解し、精神的に安定する。自ら遊ぶことにより、自発性が育つ。
創造力がつくことにより、知的能力が上がる。3人以上の集団で戸外、自然に触れて自由にたくさんのものに触れ、感受性豊かな幼児期を送らせたい。
与えられた遊びからは、創造力は生まれない。
○ 読書する環境を親が作る。テレビは一方通行である。読書は学力の土台になる。その為に、幼児期は親が絵本をしっかり読んであげて欲しい。塾~やる時間と金があれば、読書に注ごう。
○ しっかりしつけ 生活のリズム・「食事」「早寝、早起き、朝ごはん」
思いやりを育てる・困っていたら助ける・友の喜ぶことを損得なしで、喜べる。
心の構えとして
子どもの目線で共感出来る大人
子育てはゆっくり、じっくり。子どもと向き合っていると、切れる時もあるが、その回数を減らそう。叱らないしつけを心がける・プラス思考で、抱きしめて、甘えさせて育てよう。(甘やかすのとは違う。)
甘やかすことは、過保護、過干渉という。
子どもを育ててやるのではなく、親が子どもと一緒に育つことだと思う。又、目と目を合わせて抱き合う動物は、人間とチンパンジーだけと言われている。そして思春期の時、困った時は、相談できる仲間が周りにいるといい。
親が子どもを通して、友達関係に繋いで行けば、いざという時にお互いに協力し合える。我々は、金持ちになれないが、人持ちになれる。
子育ては、プラス思考で、子どもを信じて待つ!ことです。
三輪睦雄先生プロフィール
1946年 大分生まれ 宮崎大学学芸学部卒
2006年 横浜市立永田台小学校を最後に退職
小学校教諭、38年間勤務の後
現在、横浜市中央児童相談所勤務
学童全国大会の講師を歴任
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